若者の自殺が増えている

まずは、スライドを見ていただければと思います。

これは2016年から2020年までの児童生徒の自殺者数を示した折れ線グラフです。上から総数、高校生、中学生、小学生の順です。みなさんご承知の通り、わが国の自殺者数は1998年に年間3万人を越え、10年以上に渡ってそれを下まわらない状況が続きました。2012年に3万人を切ってからは減少傾向にありますが、それはあくまでトータルの話です。折れ線グラフを見ていただくとわかる通り、子どもの自殺はじわじわ増え続けています。しかもコロナ禍以降、急激に増えています。とくに2020年、高校生の女子生徒の増え方は前年比の2倍です。

そうしたなかで、週刊誌でも特集が組まれるなど、社会問題となっているのが「トー横キッズ」です。コロナ禍でステイホームが叫ばれるなか、以前から家族関係が悪かった子どもたちが居場所を失い、新宿・歌舞伎町の新宿東宝ビル近辺に集まっているんです。子どもたちはそこでリストカットをしたり、市販薬を乱用したりしています。なかには、死にたいと思う者どうしで意気投合し、集団自殺をする事件も起きており、安心してすごせる居場所がない子どもたちの存在が大きな問題になっています。

続く

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